前回の「成功体験を書き出す」ワークの余韻は残っていますか?
今回は、「成功体験を振り返る意味」について書きます。
ちょっと時間が空いた方は、ワークを振り返ってから、この記事を読まれることをお勧めします。
今回は、講義形式で書きたいと思います。
1.「成功体験」とは?
(1) 「得意なこと」は何か?を見出す(Can)
・ 多くの人は、自分のことを過小評価しがち
→ 「過小評価」。これって本当にそうなんです。とくに「謙虚な日本人」は、この傾向にあります。「成功体験」を書く時になかなか筆が進まなかった方もいらっしゃるかもしれません。そういう方こそ書き出すことが大事です。ちょっとした小さなことにも目を向ければ、必ず成功体験があり、またそれは自身が思っているほど、小さなものではないのです。
一人一人が身につけている能力は、多くが体験の積み重ねです。
つまり子どもの時から現在まで、誰しも体験をふまえて能力を身につけることに成功しています。
「成功体験」を書き出すことで、「得意なこと」、「好きなこと」、「自分はこういう価値観に重きをおく」などの「気づき」があったのではないでしょうか。これらは重要な「ポイント」で、「これから自分は何をしていきたいのか?」、「何をしたら充実感を感じるのか?」というようなことが見えてきます。
以前の回で、過去や失敗のことを書きましたが、成功体験を振り返ると、「これまで悪いことばかりではなかったな。」と良いことに目を向けられるようになります。
・ 自分のキャリアに自分で制限をつくらないようになれる
→ 突然ですが、自分のキャリアに自分で制限をつくっていませんか?
これは、「つくっていない」という方でも「無意識」に制限してしまっている可能性があります。
本来、キャリアにおいても人生においても制限はないのです。自由なんです。
「自分」が制限を勝手につくってしまっているのです。
例えば、何かの資格を取りたいと思った時、「お金が無いからできない」という理由があるとします。それは「できない理由」。人は「できない理由」を考えることが得意です。厳しい言い方をすると「言い訳」です。
「自分が幸せになってはいけない」と思っている人もいます。
何かやってみたいことがあるのであれば、「では、どうしたらできるのか?」と考えることに、とても意味があります。金銭面や家族の関係、環境などに「できない理由」は、たくさんあるかもしれませんが、ちょっと視点をずらして「どうしたらできるか?」を考えてみませんか?
2.「成功体験」を振り返る意義
・ キャリア、人生経験の棚卸し
→ 日頃、忙しい毎日の中で、「人生を振り返る」ことは、機会が無い限り、なかなかできないことだと思います。しかし、いったん立ち止まって振り返ってみるという行為は、大変有意義なことです。これからの生き方、人生にも大きく影響します。
お伝えしたワークは、1時間もあれば終わると思います。
週末のスマホやTVを見ている時間の1時間をワークに充ててみませんか?
落ち着いた気持ちの状態、時間の確保さえできれば、ワークはできます。
「振り返る」ことで、その当時には気づかなかった、「その経験の意味」や「気づき」などを感じることができます。それは、その間にあなたが成長しているからです。成長しているからこそ、見えていなかったことが見えるようになっています。
「棚卸し」とは、いったんまとめてみるイメージでしょうか。これまでの人生のポイントの整理というか要約というか。
→ これまでに培った経験や知識や人脈にどのようなものがあるか?
→ これまでの経験をどう活かすか?
→ 何を付け加え、これまでの経験を補強するか?
過去を少しでも凝縮することで、「今」や「これから」を考えるスペースを増やすことができます。
そうすることで、これから先を考えることができるようになります。
3.「成功体験」を振り返るポイント
・ 「できたこと」に着目する
→ 「失敗体験」とは、できなかった自分を感じる体験です。これは、気分が落ち込みます。自信を失う原因にもなります。
見落としがちなものは、「できたこと」です。これは、なかなか「意識」しないとできないことなんです。「できたこと」を自分で意識してしっかり認めていくこと。これは、これまでのことも、これから先のことでも、とても重要な考え方です。
例えば、100点満点の試験で70点だったとします。(前回は50点)
✖ 「100点まで30点も足りない」 ⇒ 自分はダメだ
〇 「前回よりも20点得点が伸びた」 ⇒ できた部分を感じる
コップに水が半分あって、「もう半分しか無い」と思うか、「まだ半分もある」と思うかと同じですね。
同じ出来事であったとしても、「捉え方」次第で、両極端に変わります。
これからの考え方として、「〇」の考え方、視点を増やしていきましょう。
「自分の機嫌をとるのは自分」です。
失敗体験や困難に思える状況でも、挑戦できたことや乗り越えられたこと自体が、成功体験の一つになります。
やはり「経験」は、ムダにならないですね。
4.「成功体験」を振り返ることで見えてくるもの(価値観)
・ 入社以来、どんなことにやりがいを感じてきたか?
・ どんなことに達成感を感じてきたか?
・ どんな仕事をしているときに自分が活かされていると感じたか?
・ どんな仕事のなかで自分の能力のどういう部分が発揮できたか?
わかりやすく「仕事」の例で書きましたが、「人生」に置き換えても同じことですね。
これらが見えてくると、「自信」や「自身の有意味感」、「自己肯定感」など、自身の中の「プラス」の要素を再発見することができます。「ブレない自分」をつくることもできます。これらはこれからの人生に良い影響を与えてくれます。
自分の得意なことや価値観を手帳などにも書き留めておき、ちょっと落ち込んだ時などに見返せるようにしておくと、ひどく落ち込まず、前向きな考え方にもっていくことができると思います。
「上機嫌」でいることは、とても大切です。仕事のパフォーマンスにも大きく影響します。
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